瀬戸内海の帆辻島という所で黒い三角定規による爆破テロ事件が起きた。帆辻島に向けて船に乗った武藤、大山、浜村渚だったが、案内人である岡山警察捜査二課の寺森の策略で別の島「ふえるま島」へと連れてこられる。寺森は以前、この島のホテル「ホテル・ド・フェルマー」で起きた転落死事件を一緒に捜査してもらうために三人をこの島に連れてきたと言って……
今までの浜村渚シリーズは短編が集まって一冊の本になっていましたが、今回は初の長編。ホテルで起きた転落死の謎とホテルに隠された遺産を巡る数学的な謎が展開されます。
ホテルに関係するもの以外なにもない小さな島。船が来るまで島から出られないというクローズドサークルが舞台で話が進みます。
「フェルマーの最終定理」という多くの人が名前は聞いたことがあるけどどういうことかはよく分かっていないこの数学界の難問も、分かりやすく説明してくれています(説明といってもどんなものかという触りだけで、これが証明された時は二日がかりで説明しないといけないほど長く複雑なものであるということに驚きました)
事件的には黒い三角定規が直接関わっている訳ではなく浜村渚、特に今回は武藤の活躍によって事件は解決します。しかし、最後で実は黒い三角定規の手の上で動かされていたことが分かり、黒い三角定規のすごさに驚愕しました。
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