最近、ニュースでギャンブル依存症についての話題をよく見るようになりました。私も20代前半、パチンコやスロットをやっていた時期が5年ほどあります。その時は借金こそしていませんでしたが、口座に3万しかなければその3万を握りしめてパチンコ屋に行く、負けた後のことなど考えないという生活ギリギリ、アコムに走る一歩手前までいってました。
休日には必ずパチンコ、仕事中もパチンコのことを考える。
そんな状態だった私ですが、現在、6年ほどパチンコ・スロットをしていません。朝から晩までパチンコのことを考えていた私がどうして、どうやってパチンコをしなくても平気になったのか、書こうと思います。
パチンコなどのギャンブルで生活に支障が出ている、ギャンブル依存症と診断された人はギャンブルを辞めたいのに辞められないことに苦しみ、治療している方もおられると思います。
結論から書きますと私がパチンコ屋に行かなくなった最大の要因は「環境が変わった」ことです。
とある事情で務めていた会社を辞めた私は1年ほどバイトをしてしのいでいましたがどうにも生活していくのが怪しくなり、情けないことながら実家に帰ることにしました。
実家はそこそこの田舎で近くにパチンコ屋はありませんでした。車を使えば一応20分ほどで行ける店はありましたが「実家で世話になってる分際でパチンコ屋に行くのはちょっとなあ……」という後ろめたさと少し残っていた良心から行くのをためらっていました。
3ヶ月ほど無職の後、親戚がやっている農業の会社で働くことになりました。
以前の会社では周りにパチンコが好きな人がおり、その人達との話題も必然とパチンコの話ばかりしていました。
しかし、新しく働きだした会社にはギャンブルをする人がおらず、常に一緒に働いている人も80代が2人と60代が一人のお年寄りかつ少人数で、話題ものほほんとした平和なものが多く公私共にギャンブルから離れた生活を送っておりました。
そんな生活を一年ほど続けた後、私は1万か2万ほどお金が欲しいと思うことがあり「手っ取り早く1万ぐらいすぐ手に入る方法は……」と考えた結果、私は1年ほど行っていなかったパチンコ屋に行くことにしました。
その時はスロットのジャグラーを打ったのですがなんと1000円で当たって一気に2万円のお金を手にしました。
そうなるとやはりまた行ってしまうもの。後日、私はまたパチンコ屋に入りジャグラーを打ちました。
しかし、そう何度もすぐに当たる訳はなく、私は10分ほどで2000円をジャグラーに吸い込まれました。
たった10分で2000円。以前の私ならまったくなんとも思わなかったのですが、私はそこでとてつもなく気分が悪くなり店を出ました。
その後も車の中で「2000円あればあれ買えたな……」と気分が悪いまま後悔してしばらく店の駐車場で車の中でシートを倒し寝込んでいました。
これの前に2万買ってるしパチンコをしてる方々は「2000円なんて負けの内に入らねーよ!」と鼻で笑うと思います。以前の私も確実に同じように言っていたでしょう。
しかし、環境が変わりお金もギリギリでギャンブルと無縁の生活を送った私は金銭感覚が一般人、いやそれ以上に矯正され2000円の負けでも吐くほどの後悔を味わうようになっていました。
それから約6年、私は一切パチンコ屋に入っていません。パチンコ・スロットをやりたいという衝動もまったく起きず日々を過ごせています。
よく「せっかく辞めていたのに戻ってしまう」という話も聞きますので私の中の隠れたパチンコを打ちたい欲が表に出てこないよう、パチンコ屋に入らないのはもちろんのことゲーセンのパチンコ台にも近づかないようにしています。
「治療もせずに辞めれたってことはお前は依存症じゃなかっただけだろ」という人もいるかと思います。確かに私はギャンブル依存症まではいってなかったと思います。しかし、四六時中パチンコのことを考えていた私は依存症一歩手前までいっていたとは思います。
ギャンブル依存症だと診断された、借金もしてどうにもならないという人は絶対に専門の治療を受けたほうがいいと思います。しかし、私のような依存症一歩手前で生活にも支障が出始めている、という人は思い切って環境を変えてみるというのも手かもしれません。
仕事や生活もあるだろうし、そんな簡単に環境を変えることは出来ないと思うかもしれません。しかし、すでにその生活がギャンブルに脅かされ仕事もままならないという状況であれば、そのままでもダメになっていくだけなので地元に帰ったりいっそ全然違う土地、全然違う仕事をするというのも人生という長い目で見たら、いいのかもしれません。
結論
「仕事や住むところ、ギャンブルの話題で盛り上がる人間関係、全ての環境を思い切ってガラッと変えてみると、辞めたいと思っているギャンブルを辞められるかも」
解決の手助け、とまではいかないかもしれませんがこんな奴もいるんだなくらいに思ってもらえれば嬉しいです。